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2015年9月24日木曜日

日本共産党は「恨みつらみ」の政党。~~一般人には理解不能なレトリックと共闘するということの意味~~


日本共産党が国民連合政府とやらを呼び掛けている。
国民連合政府というのはよくわからない。
分かりやすいワンワードとあいまいな中身、これが共産党レトリックの典型だ。

これは果たして連合政権のことなのか?
あるいは大政翼賛会的なものを意味するのか?

まったくわからない。
元々日本共産党には民主連合政府という考えがあるがこれを読んで理解できる人はやはり共産党支持者としての素質があるっていうことなんだろう。
これを読んでふむふむと納得する日本人というのが私には不思議でならない。

最近私は共産党の綱領や党大会の文章など、いろいろと読むようにしている。
共産党の人間と議論をしようとすると必ず言われるのが「あなたは共産党の綱領を読んだのか?」。
私からすれば「じゃああなたは自民党の綱領を読んでいるのか?」と言いたくなり、いつも一方的なのも彼らだが、読んでみることにした。
おそらく彼らにとっては自慢の文章なんだろう。
しかしこれを読むと非常にわかりにくい。これを1回で読んで理解できる人は共産党的頭脳の持ち主だろう。しかし、ここには、彼らのいつもの主張のパタン分かりやすいワンワードとあいまいな中身をひもとく鍵がある。

綱領、要するにその政党の理念や政策コンセプトが書かれたものだが、日本共産党の場合は1922年にはじまったことからはじまり、
  • 天皇制との戦い
  • 半封建制との戦い
  • 労働者階級のための戦い
  • 革命的文化のための戦い
  • ロシア革命、中国革命に干渉する日本帝国主義との戦い
  • 台湾、朝鮮日本の植民地解放のための戦い

をしてきた、といったようなことがつらつらと現在まで続く。この部分がかなり長い。
他の政党にもある程度のレビューはあるがせいぜいここ10年、20年だ。
そして戦後のキーワードは以下3つだ。ただし、彼らは以下3つに整理しているわけではない。彼らの文章にはレイヤーをそろえるという概念ないのでこれがあちこちに散らばって記述されている。
  • 天皇
  • アメリカ(対米従属)
  • 大資本家と財界
この中でも最近は天皇についての言及は薄れている。他2つは彼らの言葉に頻繁に登場する。

彼らの文章には一つの特徴があり、何が課題で何がソリューションなのか?という一般社会にみられる文章構造がない。
我々が文章を書く際は結論を先に書くのかあとに書くのか?という2種類があり、多くの場合政策と呼ばれるものは結論が先に来てその説明をする。さらに補足が加えられる。
しかし共産党の文章にはこの境界線がなく、ぐじゃぐじゃなのだ。でもそれが彼らの正しい文章の書き方なのだろう。

たとえば、アメリカの悪口を散々書いて、最後にポロっと「対米従属から打破して・・・」というお経のような決まり文句が出てきて、「じゃあ何をやるの?」というと「日米友好条約を結びます」とこれだけ。
彼らには、レイヤー、それぞれのレイヤーの下にブレイクダウンを構成する、というロジック展開がまったくないようなのだ。こんな文章書いたら一般社会で評価されることはまずない。
どうしてだ?と不思議に思っていたのだが、

要するに、共産党の政策とは「恨みつらみ」なのだ。

戦前は非合法だった故に「恨みつらみ」があるのは分からないでもないのだが、そういう視点でみると彼らの考えていることがいきなり分かるようになってくる。
その恨みつらみを語る場合には常に彼らはマルクス・レーニン主義との照らし合わせを行っていて、このマルクス・レーニン主義は一般の人は触れることがないから、彼らの言葉にはかなりの行間があってわかりにくくなる。

彼らは3つのキーワードは敵視しているわけではない、と言う。
  • 天皇は国民の合意によってどうするのか決めていく、
  • アメリカは敵視しているわけではなく対等な関係とするため日米安保を破棄して友好条約を結ぶ
  • 大企業・財界も敵視しているわけではなくて(この後はよくわからない)


前述した3つのキーワード、彼らの綱領を読むとすべてこの3つのどれかに帰結する。
また、今回の安保についてはこうすると彼らの考えを理解できる。

にっくきアメリカ、それに従属しようとする、手先である安倍内閣

だから彼らは安保に反対で安倍内閣を倒せと言っているのだ。
そして一緒に倒す仲間が統一戦線というわけだ。

はたして他の野党がこうした憎しみと恨みつらみについてこれるのか?
というところにかかってくるかと思う。

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